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ことわり

小中高いつの時代か忘れたが国語の授業でのこと。たぶん夏目漱石が、運慶もしくは快慶について夢を見た、という文章があったのを覚えている。
内容は「天才彫刻家はなぜすばらしい作品が作れるのか」と漱石が尋ねると、「あれはもともと木のなかに完成品が入っていて、それを掘り出すだけなのだ」と返答された、と、要約するとそんな感じ。授業では大してツッコンだ考察はなされなかった。
いっぽうバガボンドという漫画で武蔵と小次郎が小枝で雪だるまを両断しようとするシーンがある。初めはうまくいかずに小枝は折れるが、「理=ことわり」を意識することで成功する。
自分なりに解釈すると二つの話には共通点がある。「自分の体と道具と対象物の本質を見抜いて動作すると、最小の労力で最大の効果を得ることができる。」ということだ。
いずれの話も凡人には縁のない達人たちの話、自分の生涯において何かこういった境地に達することはないであろう、と思い込んでいた。がしかし。
達人の域になど到底及ばない、途上だが、自分のドラムスタイルは「最小の力で最大の音」を目指してしている。でも周囲にはそんなことは伝わらないのでパワー不足と思われるし、自分でも時には「本当にこの方向性でいいのか?あらぬ方向に行ってない?筋トレ必要?」と不安になることもある。
そんな時、とあるサイトで「スティックを振り下ろしたとき、前腕部の2本の骨は交差する」という
記事を見た。これは目からウロコだった。今まではヒジと手首の間なんて一本の棒くらいのイメージで体を使っていたが、でもそうじゃない、2本の骨が交差する以上ひねりが発生するのが自然のことわり宇宙の法則、ってことで早速実践。細いスティックに持ち替え。運動エネルギーは2ぶんのいちかけるエムぶいジジョウだから、質量より速度が重要なんだぜぇ~とか理屈先行で結果はまだまだ伴なわない。
達人への道は遠い。
by nakamu2f | 2007-03-04 01:22 | 楽団

二輪と猫二匹のいる生活

二輪とか猫とかの話題が中心の日記のようなもの。


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